はじめに
ノベルゲームやADVゲーム、ビジュアルノベルのシナリオを執筆したことはありますか?
Unityやティラノビルダーなどのノベルゲーム制作ツールを使うにせよ、シナリオ作成専門のアプリを使うにせよ、分岐が増えると以下のような課題に直面します:
- 複数の分岐がどう繋がっているのか、全体像が見えない
- 「この分岐を削除した場合、後の展開に影響しないか」という確認が難しい
- 分岐がどのくらい深いのか、全体でいくつあるのか、把握しにくい
- ゲームシナリオの複雑さに対応できる執筆ツールが限定的
本記事では、ゲームシナリオ特有の「複雑な分岐」を管理する考え方を説明します。
ゲームシナリオの複雑さとは
直線的な執筆との違い
通常の小説は、物語の流れが一本の線です:
1起承転結 → エンディング
しかし、ゲームシナリオはユーザーの選択によって分岐します。複雑な場合、この分岐が数十、数百になることもあります。
分岐管理の課題
- 全体像の把握:すべての分岐がどう繋がっているか見えない
- 修正時の影響範囲:1つの分岐を修正した時、他の箇所に影響しないか不安
- 深度の確認:分岐の最大深度やボリュームが把握しにくい
テキストベースの分岐記述
書いてんかでは、シンプルなマークアップで分岐を記述できます。
分岐の書き方
1=== 選択肢A
2ここから分岐Aの内容を記述...
3
4--- 選択肢B
5ここから選択肢Bへ...
6
7=== 選択肢A
このように、=== で分岐を開始し、--- で選択肢を示します。テキストエディタで直接編集でき、JSONやその他の複雑な形式は不要です。
分岐構造の可視化
書いてんかの「分岐構造ビューア」では、このマークアップを解析して、分岐の全体像を表示します。
ビューアに表示されるもの:
- 分岐の階層構造
- 総分岐数
- 総選択肢数
- 最大深度
- 各分岐の行番号(クリックで該当箇所へジャンプ)
例えば、以下のような統計が一目で見えます:
1分岐: 5個
2選択肢: 12個
3最大深度: 3層
ビューアの活用
全体構造の確認
分岐が100行を超えるシナリオで、「すべての分岐が繋がっているか」を確認したい場合、ビューアを開けば一目瞭然です。孤立した分岐や、書き忘れがないかを視覚的に把握できます。
ナビゲーション
分岐リストから特定の分岐をクリックすると、テキストエディタの該当行へ自動的にジャンプします。大きなファイルでも、探索時間を短縮できます。
構造的な思考
分岐の深さや数を把握することで、「あ、この選択肢はまだ展開していないな」「この分岐は3層になっているから、ボリュームが多いな」といった構造的な理解が進みます。
複雑な分岐を管理するコツ
1. マークアップを丁寧に
分岐の開始と終了を明確にすることが重要です。ビューアが正しく解析するためには、=== と --- の使い方を統一しましょう。
2. 名前を分かりやすく
1=== 敵A撃破
2=== 敵Aに敗北
のように、分岐の内容がわかる名前を付けることで、ビューアで読む時に判断しやすくなります。
3. 定期的にビューアで確認
執筆を進める中で、時々ビューアを開いて全体構造を確認しましょう。矛盾や漏れに気づきやすくなります。
ゲームシナリオと執筆ツール・制作ツール
ゲームシナリオの執筆には、以下のようなアプローチがあります:
シナリオ専門の执筆ツール
テキストベースでシナリオを執筆し、分岐構造を明確に管理できるツールで作成。書いてんかは、ゲームシナリオ執筆にも対応しており、複雑な分岐構造を可視化できます。
ゲーム制作プラットフォーム
Unity(ビジュアルノベル向けプラグイン)や、ティラノビルダーなどのゲームシナリオ作成ツールで、シナリオと同時にゲーム制作も進められます。
チーム制作での活用
複数人でシナリオを執筆する場合、分岐構造を明確にすることが大切です。
- 担当分岐の明確化:「あなたはAルートを、彼女はBルートを担当」と役割分担できる
- 進捗管理:各分岐の「執筆中」「校正済み」といった状態が追跡しやすい
- 矛盾チェック:異なるルートが合流する箇所で、設定に矛盾がないか確認できる
まとめ
分岐シナリオの複雑さに対処するには、構造を明確に、可視化することが重要です。
Unity や ティラノビルダー などのゲーム制作ツール、あるいはシナリオ作成専門のアプリを使う場合でも、まずはテキストベースで分岐構造を整理することが大切です。
書いてんかの分岐構造ビューアは、テキストベースの簡潔なマークダウンから、分岐の全体像を自動的に抽出します。
これにより、ノベルゲームシナリオの設計段階での検討、執筆中の矛盾防止、そして最終確認まで、効率的に進められます。
書いてんかの分岐構造ビューアについて、より詳しく知りたい場合は以下をご参照ください: